2013年 07月 06日
ブラックマロウ |
ブラックマロウ(Alcea rosea アオイ科、和名ウスベニタチアオイ)の花がもうすぐ終わりに近づいています。私より背の高い草丈の上のほう50cm範囲に蕾をつけて、下から順に大きな大きな花が開花していきます。黒と紫を混ぜたような色、ベルベットのような美しい花びら。迫力のある優雅なその姿に、背の低い私はドキドキ、とてもあこがれます。植物療法では、この花のお茶を喉の痛みや気管支炎など呼吸器系の不調に用います。ブルーマロウに比べるとその効果はおとるともいわれますが、喉がうるおう感覚はしっかりと感じられます。墨汁みたいに黒っぽいお茶。この色素はアントシアンなので、時間がたつにつれ、空気中の酸素と反応してピンク色に変わっていきます。レモン汁を加えれば、あっというまに色が変化するのを楽しむことができます。まるで夜空の変化のようであることから、フランスでは夜明けのティザンヌ(ハーブティー)と呼んでいるそうです。
保湿作用があり、とてもしっとりするので乾燥肌のスキンケアにも利用されます。ブラックマロウのハーブウォーター(芳香蒸留水)はそのまま使えて便利です。
ノワイヨでは、フランス産オーガニックのブルーマロウをお売りしています。こちらも、色の変化をごらんいただけます。ブラックもブルーもマロウのお茶は、お味がほとんどありません。薬効と色の美しさに魅力があり、モナコ王妃グレース・ケリーも愛していたハーブで、亡くなったとき、妃の棺には、たくさんのブルーマロウが敷き詰められていたそうです。
by noyau-f
| 2013-07-06 17:51
| ハーブ